スクリーンによるコンテンツの違い1/2

1. プロジェクションマッピング

 スクリーンとなる物体の各面または空間形状を考慮し制作された映像を投映したものです。それに加え、各面の連続性、「連動性があるものをコンテンツとしたもの」としました。  これは現在実施されたものの中には、その要素がほとんど見られず、通常の3:4または16:9の映像を鑑賞することとほぼ同じような印象しかないものが多いためです。そのようなものは単純な投映(プロジェクション)として分類すべきだと思います。

▲他社参考事例

▲他社参考事例

2. プロジェクションマッピング(シロモノ)

 スクリーンとなる物体を白色に塗装または造作し、白い立体スクリーンを使用したプロジェクションマッピングです。  まさにプロジェクションマッピング用のスクリーンを使用するものです。車など、反射が強く映像が映りづらいものや、プロジェクターの明るさが足らず映像の鮮明さが欠ける場合に使用します。  メリットとしては映像が鮮明に映ること、デメリットとしては実施時にプロジェクションマッピングのネタバレになってしまうこと、肉眼では暗闇で白く浮いて見えてしまうこと等です。

3. 巨大スクリーン

 スクリーンとなる物体の形状などを考慮しない映像で、プロジェクションマッピングの定義から外れますが、プロジェクションマッピングコンテンツ内に意図的に取り入れることで大画面のインパクトを与えるテクニックの一つとして使用します。  下の参考映像では、3面の巨大スクリーンを連動させ巨大スクリーン・映像空間を演出しており、マッピングといったレベルではありませんが、正面と左右それぞれ対応したコンテンツを連動させているのでプロジェクションマッピングに分類しています。

▲他社参考事例

▲他社参考事例

4. 多面スクリーン

 巨大スクリーンの参考では3面が連動していましたが、こちらはそれぞれの面の連続性が低いものです。  しかし天井に投映することで非現実感を演出しています。多面的な使い方と大型スクリーン的な使い方をうまく組み合わせる事で、映像ボリュームの変化を感じさせることができます。

5. テクスチャライティング

 錯視などのテクニックは使わない、物体の表面の変化のみのコンテンツです。観測点にほとんど左右されないことが特徴です。  クオリティの高い演出のためには、素材感を表現するため、観測者からピクセルが認識できない高解像度の映像が必要となります。映像やCGと認識させないことが映像コンテンツのポイントとなります。リアル感が大事なので、巨大なものよりも家具や車などのサイズ感のものが面白く感じるでしょう。

▲他社参考事例

360度プロジェクションマッピング

6.全天球スクリーン

半球体の内部にはいり床面以外が映像で映し出される。プラネタリウムのようなスクリーン形状のもの。

7.全周スクリーン

鑑賞者を囲んだ壁がスクリーンとなったもの。3面から床天井を含めた6面すべてをプロジェクションすることもある。

プロジェクションマッピング 全面